XQDとCFexpressの比較
なにこれ
XQDを買うべきかCFexpress(TypeB)を買うべきかの指針についての話である。しかしそもそもXQDに対応したデバイスを発売しているのはNikonとPanasonicのカメラしかなく、XQDスロットはCFexpressにも対応したスロットであることが多い。SDカードとのデュアルスロットに対応した機種の場合、速度不要なら安価なSDカード、必要ならCFexpressを選べばいいので、XQDという選択肢で悩む可能性があるのは、XQD/CFexpressスロットの1スロットしか持たないNikon Z6/Z7のユーザか、信頼性のために両方のスロットに記録したい人に限られるだろう。
比較
XQDの速度は400MB/s、CFexpress(TypeB)の主要なカードは大体1000-1700MB/s程度である。この時点趨勢は決した、CFexpress買うぜ、ってなるならこ記事は要らない。
CFexpressによって叩き出される1000MB/s超のスピード、殆どの場合は不要と考えられるし、この速度を出し切りたいとなったときに必要なPC側のスペックは並大抵ではなく、現代カメラの連写速度MAXを頻繁に使う人でもない限り不要と考えられる。
じゃあ安いXQD…ともいかないのが難しいところで、XQDは負け組規格なのが否めず、参入メーカーが思ったより少なくて、速度ほど安くない。
ではCFexpressですね…ともならないのがまた面倒くさくて、先のスピードのからみでCFexpressの読み込みリーダーが高いのと、読み込み速度稼ぐために容量多めに設定されていて、容量の少ない選択肢がほぼ無いのがつらい。
メディアの容量は、CFexpressでは容量設定が大体128GBから、値段も2万円からになる。XQDは64GBであれば1万円ちょい、出回っている数は少ないが32GBであれば8000円程度で買うことができる。XQDも128GB以上ならどうせ同じような値段になるため、128GB以上ならCFExpressというのもあり。あとXQDの上限は240GB。
カードリーダーの価格は、XQDのものだとSONY製がAmazonで2500円程度で売っていて、手元でもほぼフルスペック出ていて、ケチるために他のメーカーを検討する必要はない感じ(一応他のメーカーは500円ほど安いが)。CFexpressはUSB側がネックでフルスペックでないことが確定しているリーダーが5000-10000円、フルスペック出るThunderbol接続のやつはおそらく2万円は下らないのではないか、というラインになる。
XQDの中古、さすがに安いやろ〜と思って調べてみたところ、全然安くなかったという話もある。
まとめ
結局どれがいいの、ってのは以下な感じになるとおもう。
- お金に糸目をつけないので速いの→CFexpress
- 512GB以上必要→CFexpress
- 64GBで必要十分→XQD
あとは将来性はCFexpressの方がいいため、今後もハイスペックカメラ買うぜってなるならCFexpressの投資は無駄にならないし、Z9とかのフラッグシップカメラはほ間違いなくSDカード非対応と思われるので次のカメラが見えてる人はCFexpressがいいかも。Z6ユーザとしてはZ6→Z6IIならXQDだけどZ6→Z9ならCFexpressみたいな話はあるかな…まぁでもZ9はXQDに対応することはするので…。
当の本人
Z6とZ7を買ったのでSONYのリーダーと32GB+64GBのXQDを1枚ずつ持っていて、ただ予備が無いのと32GBが若干少ないので1枚予備をどっちかで買おうかなあと調査してみたところ、想像以上に悩ましいことになっててこの記事を書いた。
余談:リーダー買わない選択肢
XQD/CFexpressから撮影データを読み込みたいときはカメラに直接繋いで読み出すことは可能だが、リーダーを買わない選択肢はあまりないとおもっている。
1つ目は、Z6/Z7のファームウェアアップデートがしたい場合だと、カメラを直接繋ぐ方法ができなくて、リーダーでディレクトリの最上位にファームウェアを置く必要がある。これまた余談だが、Z6II/Z7IIだと実はスマホからファームウェアアップデートできるというこまかい改善点がある。あと一応Nikonのサポートに持っていけば無料でアップデートはしてくれるらしい。
2つ目にNikon Zのカメラは現状すべてUSB3.0なので5Gbpsが上限で、CFexpressだと明らかに不足するとおもわれ、安い10Gbps対応のものだろうと買った方が速いという話がある。
余談:CFexpressTypeAとTypeB
TypeAはSDカードの物理サイズに準拠、TypeBはXQDの物理サイズに準拠しており、現状は物理サイズに対応した両方に対応したカメラが殆どである。従ってTypeAに対応したスロットならSDカードにも対応している。
TypeAの方が小さいのでカメラ小さくできるし、SDカード対応しない入門機・中級機とかありえないし、将来性高いじゃん!と思いきや、TypeAはレーン数がTypeBの半分しかなく、ほぼ将来にわたって速度半分というのが確定された未来である。そもそもSDカードではなく、CFexpressみたいなピーキーな規格が登場したのも、結局のところカメラの連写速度が上がり過ぎて書き込み速度が足らないのが理由なので、速度が優先されがち。さらに2大メーカーのCanon/NikonがどちらかというとTypeB推しなのもありTypeBが当面は優勢だとおもわれる。